答えたくない質問をされた際は、「決まったら言う」「まだ迷ってる最中だ」と現状をそのまま伝えるか、「まだ、考えているところ」「まだわからない」というように当たり障りのない回答で切り抜けましょう。
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嫌な質問をされたとき詮索されない「答え方」 良好な関係を築く友達とのつきあい方のコツ
東洋経済オンライン
大野 萌子 の意見 • 月曜日
こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。
私はこれまで人間関係やコミュニケーションについて、多くの社会人の方の相談に乗ってきました。その中で気づいたのが、とくに若い人たちに「自己主張しない人」が増えてきたということです。
「自己主張」というと「わがまま」と勘違いされがちですが、そうではありません。本来、自己主張とは「自分の気持ちや意見を正確に相手に伝える」ことです。相手との認識の違いや好みの違いを知り、自分の気持ちを正確に伝えることで、良好な人間関係が生まれるのです。
自己主張を身につけることは若い頃からの訓練がとても重要で、人と上手にコミュニケーションが取れる社会人になるためにも、10代のうちからたくさんの人と会話して、自己主張をする訓練をしておくことはとても大切です。
10代のうちにたくさんのトライ&エラーを繰り返しておけば、それは大人になったときの糧となり、まわりと良好な人間関係を築くことができ、人生をより豊かで幸せなものにしてくれます。
5月末に刊行した拙著『10代のうちに知っておきたい言葉と心の切りかえ術』では、10代の方のために、つい無意識に使いがちな言葉を言いかえて「好かれる自己主張」を身につける方法についてご紹介しています。
取り上げた方法は、10代の方のみならず、社会人の方にも必ず役に立つコミュニケーション術です。新年度が始まってちょうど2カ月。今一度、コミュニケーションのあり方を見直してみても良いかもしれません。
ではさっそく学校生活や家庭でよくあるシーンをもとに、相手に気持ちが伝わる言葉の選び方について、本書から一部抜粋してみていきましょう。
言いたくない話題の返答に困った
【友だちから進路の話題を振られて】
ハナ:来年は受験だねー。マコはどこ受験するの? 教えて!
マコ:うーん、まあ、そのうちね。
【ついつい言いがちワード】
「まあ、そのうちね」
・こんなふうに言ってみよう!
・教えてもいい相手には
「決まったら言うね」
・教えたくない相手には
「まだ迷ってる最中だよ」
進路のことなど、あまり人には言いたくない話題というのがありますよね。そのような繊細な話をズバリ聞かれると、どう答えたらいいのか迷ってしまうものです。
マコは、「まあ、そのうちね」と答えることでうまくはぐらかそうとしていますが、これでは相手にモヤッとした印象を与えてしまいます。なぜなら、「あなたにはあまり言いたくない」というニュアンスを感じさせてしまうから。相手にしてみると、ごまかされた、煙に巻かれたと受け取ってしまうでしょう。
「そのうち」という言葉は、暗に部外者扱いしているのと同じです。「あなたには関係ない」と言われたようで、相手はさびしい気持ちになったり、傷ついたりするでしょう。
また、「そのうち」と煙に巻くことで、「いつならいいの?」と、逆に相手の興味をそそってしまうことにもなります。今はそのことについて話せる状況にない、もしくは話したくないのであれば、完全に逆効果になってしまいます。
まだ言える状況でないのであれば、「10月までには決めようと思っている」「もう少し調べてからでないと決められそうもない」など、現状をそのまま伝えてください。余計な誤解や詮索を生むこともなく、相手は「ああ、そうなんだ」と素直に受け取ります。
ときには、実は決まっているのだけれど、聞かれた相手には教えたくないということもあるでしょう。そういうときは「まだ、考えているところ」などと言うことで、うまく切り抜けてしまいましょう。言いたくないことを言う必要はありませんが、「あなたには言いたくない」などと言ってしまうと、関係を悪くするだけ。「まだわからない」というように当たり障りのない答えで、その話題を終わらせるのがベストです。
先に相手が「私、○○大学に決めたんだよね」と伝えていたりした場合は、「私は言ったのにずるい」などと思わぬ矛先を向けられてしまうことも。そんな場合も、「教えてなんて言ってないし」と反論せず「まだ、決めかねているんだよね」と悩んでいることをアピールしましょう。決まっていても言いたくない場合も同様です。
友だちの気になる点を伝えたい
【いつもあいまいな友だちが気になって】
ユイ:ねえねえ、言いたくないんだけどさあ、もっとはっきり言ってくれないと困るんだよね。
ハナ:あ……、ごめん。
【ついつい言いがちワード】
「言いたくないんだけどさあ」
・こんなふうに言ってみよう!
「気になっているから伝えておくね」
「言いたくないんだけど」というのは、会話に入る前の前置きとして使われます。しかし、この言葉を聞いたとたん、相手は「あまり聞きたくない話が始まる」サインだと受け止めることになるでしょう。
同じような言葉に「あなたのために言うんだけれど」というのもあります。
自分にとってよくない話は、誰でも聞きたくありません。
相手からなにを要求されるのか? なにかコントロールされそうになるのか? それともイヤなことを指摘されるのだろうか? そんな、自分にとってよくない話が始まりそうとなれば、自然と身構えることになります。
警戒心が芽生えた相手は耳をふさいでしまうので、たとえその内容が的確で妥当なものであってもすんなり伝わるのが難しくなります。
さらに「言いたくないんだけど」という言葉には、「私は言いたくないけれど、あなたのためにあえてイヤな役目を引き受けている」「しょうがないから言ってあげている」という、恩着せがましさや大義名分のようなものがあります。
しかし、その本心は「言いたくない」のではなく「言いにくい」だけだったり、「人から言われたらイヤなことを言ってやろう」という少し意地悪な気持ちだったりします。それを「言いたくないんだけど」と前置きすることで、イヤなことを話す自分は悪くないという言い訳にしているのです。
言い訳はやめて素直に伝える
こうしたネガティブな言葉を話の冒頭にもってくると、相手は最初から心を閉ざしてしまうので、コミュニケーションとしては逆効果にしかなりません。
「言いたくない」なら「言わなければいいじゃないか」と反発して、伝わるものも伝わらなくなってしまいます。
言いにくいことを話すときだからこそ、言い訳はやめて、「気になっていることがあるから伝えておくね」と素直に言うほうが、相手も話を聞く態度になるでしょう。
今回、10代が抱えるさまざまな言葉の悩みについて、現役中高生の皆様に生の声をたくさん寄せていただきました。すぐに使えるフレーズや気持ちのきりかえ方を満載しておりますので、ぜひ参考にしていただければうれしいです。
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参考URL
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E5%AB%8C%E3%81%AA%E8%B3%AA%E5%95%8F%E3%82%92%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%81%A8%E3%81%8D%E8%A9%AE%E7%B4%A2%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84-%E7%AD%94%E3%81%88%E6%96%B9-%E8%89%AF%E5%A5%BD%E3%81%AA%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%82%92%E7%AF%89%E3%81%8F%E5%8F%8B%E9%81%94%E3%81%A8%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%82%E3%81%84%E6%96%B9%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%84/ar-AA1bPgCg?ocid=msedgdhp&pc=U531&cvid=1a8c64090536480bb3fbf5b35631e873&ei=6
他人の気になる点を指摘したい時は、「気になっていることがあるから伝える」と素直に言うほうが、相手もこちらの話を聞いてくれるでしょう。
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嫌な質問をされたとき詮索されない「答え方」 良好な関係を築く友達とのつきあい方のコツ
東洋経済オンライン
大野 萌子 の意見 • 月曜日
こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。
私はこれまで人間関係やコミュニケーションについて、多くの社会人の方の相談に乗ってきました。その中で気づいたのが、とくに若い人たちに「自己主張しない人」が増えてきたということです。
「自己主張」というと「わがまま」と勘違いされがちですが、そうではありません。本来、自己主張とは「自分の気持ちや意見を正確に相手に伝える」ことです。相手との認識の違いや好みの違いを知り、自分の気持ちを正確に伝えることで、良好な人間関係が生まれるのです。
自己主張を身につけることは若い頃からの訓練がとても重要で、人と上手にコミュニケーションが取れる社会人になるためにも、10代のうちからたくさんの人と会話して、自己主張をする訓練をしておくことはとても大切です。
10代のうちにたくさんのトライ&エラーを繰り返しておけば、それは大人になったときの糧となり、まわりと良好な人間関係を築くことができ、人生をより豊かで幸せなものにしてくれます。
5月末に刊行した拙著『10代のうちに知っておきたい言葉と心の切りかえ術』では、10代の方のために、つい無意識に使いがちな言葉を言いかえて「好かれる自己主張」を身につける方法についてご紹介しています。
取り上げた方法は、10代の方のみならず、社会人の方にも必ず役に立つコミュニケーション術です。新年度が始まってちょうど2カ月。今一度、コミュニケーションのあり方を見直してみても良いかもしれません。
ではさっそく学校生活や家庭でよくあるシーンをもとに、相手に気持ちが伝わる言葉の選び方について、本書から一部抜粋してみていきましょう。
言いたくない話題の返答に困った
【友だちから進路の話題を振られて】
ハナ:来年は受験だねー。マコはどこ受験するの? 教えて!
マコ:うーん、まあ、そのうちね。
【ついつい言いがちワード】
「まあ、そのうちね」
・こんなふうに言ってみよう!
・教えてもいい相手には
「決まったら言うね」
・教えたくない相手には
「まだ迷ってる最中だよ」
進路のことなど、あまり人には言いたくない話題というのがありますよね。そのような繊細な話をズバリ聞かれると、どう答えたらいいのか迷ってしまうものです。
マコは、「まあ、そのうちね」と答えることでうまくはぐらかそうとしていますが、これでは相手にモヤッとした印象を与えてしまいます。なぜなら、「あなたにはあまり言いたくない」というニュアンスを感じさせてしまうから。相手にしてみると、ごまかされた、煙に巻かれたと受け取ってしまうでしょう。
「そのうち」という言葉は、暗に部外者扱いしているのと同じです。「あなたには関係ない」と言われたようで、相手はさびしい気持ちになったり、傷ついたりするでしょう。
また、「そのうち」と煙に巻くことで、「いつならいいの?」と、逆に相手の興味をそそってしまうことにもなります。今はそのことについて話せる状況にない、もしくは話したくないのであれば、完全に逆効果になってしまいます。
まだ言える状況でないのであれば、「10月までには決めようと思っている」「もう少し調べてからでないと決められそうもない」など、現状をそのまま伝えてください。余計な誤解や詮索を生むこともなく、相手は「ああ、そうなんだ」と素直に受け取ります。
ときには、実は決まっているのだけれど、聞かれた相手には教えたくないということもあるでしょう。そういうときは「まだ、考えているところ」などと言うことで、うまく切り抜けてしまいましょう。言いたくないことを言う必要はありませんが、「あなたには言いたくない」などと言ってしまうと、関係を悪くするだけ。「まだわからない」というように当たり障りのない答えで、その話題を終わらせるのがベストです。
先に相手が「私、○○大学に決めたんだよね」と伝えていたりした場合は、「私は言ったのにずるい」などと思わぬ矛先を向けられてしまうことも。そんな場合も、「教えてなんて言ってないし」と反論せず「まだ、決めかねているんだよね」と悩んでいることをアピールしましょう。決まっていても言いたくない場合も同様です。
友だちの気になる点を伝えたい
【いつもあいまいな友だちが気になって】
ユイ:ねえねえ、言いたくないんだけどさあ、もっとはっきり言ってくれないと困るんだよね。
ハナ:あ……、ごめん。
【ついつい言いがちワード】
「言いたくないんだけどさあ」
・こんなふうに言ってみよう!
「気になっているから伝えておくね」
「言いたくないんだけど」というのは、会話に入る前の前置きとして使われます。しかし、この言葉を聞いたとたん、相手は「あまり聞きたくない話が始まる」サインだと受け止めることになるでしょう。
同じような言葉に「あなたのために言うんだけれど」というのもあります。
自分にとってよくない話は、誰でも聞きたくありません。
相手からなにを要求されるのか? なにかコントロールされそうになるのか? それともイヤなことを指摘されるのだろうか? そんな、自分にとってよくない話が始まりそうとなれば、自然と身構えることになります。
警戒心が芽生えた相手は耳をふさいでしまうので、たとえその内容が的確で妥当なものであってもすんなり伝わるのが難しくなります。
さらに「言いたくないんだけど」という言葉には、「私は言いたくないけれど、あなたのためにあえてイヤな役目を引き受けている」「しょうがないから言ってあげている」という、恩着せがましさや大義名分のようなものがあります。
しかし、その本心は「言いたくない」のではなく「言いにくい」だけだったり、「人から言われたらイヤなことを言ってやろう」という少し意地悪な気持ちだったりします。それを「言いたくないんだけど」と前置きすることで、イヤなことを話す自分は悪くないという言い訳にしているのです。
言い訳はやめて素直に伝える
こうしたネガティブな言葉を話の冒頭にもってくると、相手は最初から心を閉ざしてしまうので、コミュニケーションとしては逆効果にしかなりません。
「言いたくない」なら「言わなければいいじゃないか」と反発して、伝わるものも伝わらなくなってしまいます。
言いにくいことを話すときだからこそ、言い訳はやめて、「気になっていることがあるから伝えておくね」と素直に言うほうが、相手も話を聞く態度になるでしょう。
今回、10代が抱えるさまざまな言葉の悩みについて、現役中高生の皆様に生の声をたくさん寄せていただきました。すぐに使えるフレーズや気持ちのきりかえ方を満載しておりますので、ぜひ参考にしていただければうれしいです。
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参考URL
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E5%AB%8C%E3%81%AA%E8%B3%AA%E5%95%8F%E3%82%92%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%81%A8%E3%81%8D%E8%A9%AE%E7%B4%A2%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84-%E7%AD%94%E3%81%88%E6%96%B9-%E8%89%AF%E5%A5%BD%E3%81%AA%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%82%92%E7%AF%89%E3%81%8F%E5%8F%8B%E9%81%94%E3%81%A8%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%82%E3%81%84%E6%96%B9%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%84/ar-AA1bPgCg?ocid=msedgdhp&pc=U531&cvid=1a8c64090536480bb3fbf5b35631e873&ei=6
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