飲酒や喫煙と薄毛の関係

薄毛に影響するのはアルコール自体ではなく、アルコールが肝臓で分解された際に生じるアセトアルデヒドやNADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)などの副産物です。

大量に飲酒をすると体内にアセトアルデヒドが大量に産生され、酔いの原因となるアセトアルデヒドは睡眠を妨害します。

睡眠中は毛髪の成長因子の分泌が促されていますが、睡眠の質の低下により成長因子の分泌が減少し、毛の成長が阻害されてしまいます。

また、アセトアルデヒドの分解にはグルタミン酸などのアミノ酸が必要です。

アセトアルデヒドの分解に大量に消費されると、毛髪を作るためのアミノ酸やタンパク質(ケラチン)が供給不足となり、毛の成長が阻害されてしまいます。

NADHは過剰になるとミトコンドリアによる糖の産生量が低下し、血糖値の低下をもたらすことで過食につながります。

肥満は発毛量の低下につながるとの報告もある要素です。

1日の飲酒量はビールであれば500ミリリットルが上限とされており、少なくとも週に2日は休肝日を設ける必要があります。

喫煙により摂取されるニコチンは、毛細血管を収縮させます。

頭髪への栄養は、毛の根元にある毛球を通る毛細血管を通じて送られます。

頻繫な喫煙により毛細血管が度々収縮すると、毛の成長も阻害されます。

また近年、喫煙によって男性ホルモンが増加することも示唆されており、特にジヒドロテストステロンの増加は男性型脱毛症(AGA)を進行させるリスクとなります。

1日10本以上の喫煙でAGA進行リスクが高まるとも示唆されています。

禁煙するのが望ましく、1日10本を目安に節煙することもおすすめですが、難しいという方は禁煙外来を受診しましょう。


参考URL
https://www.sankei.com/article/20241212-YPEUH4PQGFK7HLRLD7OILM3A4M/

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